常念寺(足利市)

桐生市街地から車で約35分、足利市通7丁目に時宗の称名山 常念寺はあります。時宗は、一遍上人を開祖とし、南無阿弥陀仏を唱えるものですが、浄土宗の「助けたまえと唱える念仏」に対し「ありのまま唱える念仏」だそうです。敷地内の保育園前に車を置き、急な坂道を行くと鐘楼があり、隣に一遍上人の像が建てられていました。そして右側に本堂がありました。



常念寺は平安末期の康治2(1143)年創建と伝えられ時宗の宗祖一遍上人の法孫が遊行中、荒廃した寺の再建に尽力されたと伝えられています。現在の本堂は昭和61(1986)年に新築され、布教活動の場として今に至っています。

本尊の左側には、仏法を守護する毘沙門天が威風堂々と祭られています。この寺は足利七福神めぐりの一つに数えられ、開運厄よけや学業成就のご利益で知られています。総本山は神奈川県藤沢市の遊行寺です。

全国の時宗のお寺では『遊行』という冊子を作っていて、内藤住職の奥さんから正月号と春彼岸号をいただきました。それには、「ほととぎす名乗るも聞くもうたたねのゆめうつつよりほかの一声」という一遍上人の歌が載せられていました。「たとえ覚めやらぬ迷いの夢の中で聞いたものだとしても、お念仏は全てを超越したすばらしいものなのです」という説明が載っていました。

また、常念寺は先代の住職がスリランカに行き、そこで譲り受けた仏舎利泰安の寺です。今は金庫に保管されているとのことです。ご朱印は毘沙門天です。

【情報】
住所/足利市通7丁目3094
電話/☎0284・21・2016(住職/内藤純さん)