過去の桐生タイムス紙面から、気になる記事を紹介する「わたらせさん、時をかける」
今回は、1999年11月15日桐生タイムス紙面から「時をかける」!


 1999(平成11)年11月15日の紙面をめくると、「市ホームページ開設 アクセス呼びかけ」という見出しが目に留まりました。記事は、市長室で行われた開設式の様子を伝えるもので、大沢善隆市長がキーをクリックすると、市長のメッセージが画面に表示され、集まった職員たちが拍手で祝ったとあります。

 今でこそ当たり前となった自治体のホームページですが、当時はまだ〝インターネット元年〟ともいえる時代。桐生市は県内で初めて「第4次総合計画行政試案」や11市(当時)で初めて「議会会議録」を公開するなど、住民参加型の行政をいち早く目指していました。政策形成に市民の声を反映させるという取り組みは、まさに先進的だったといえるでしょう。

 開設当初は20項目ほどの情報からのスタート。アドレスを打ち込んだ人々の胸には、どんな期待が広がっていたのでしょうか。

 いまや市政情報はもちろん、防災や観光、子育て支援など、生活に密着したデジタル窓口として欠かせない存在となった桐生市公式サイト。あの日の〝クリック〟が、まさにデジタル行政の幕開けでした。