始まりは、中学の初恋―リアルで切ない珠玉のラブストーリー
平場の月
妻と別れ、地元に戻った青砥健将(堺雅人)は、印刷会社に再就職し平穏な毎日を送っていた。そんな青砥が中学生時代に思いを寄せていた須藤葉子(井川遥)は夫と死別し、現在はパートで生計を立てている。ともに独り身となり、さまざまな人生経験を積んできた2人は意気投合し、中学生以来の空白の時間を静かに埋めていく。ある日、アパートの部屋から月を眺めていた須藤。「おまえ、あのとき何考えてたの?」青砥にそう問われ、「夢みたいなことだよ。夢みたいなことをね、ちょっと」そう答えた須藤。再び自然にひかれ合うようになった2人は、やがて互いの未来についても話すようになるのだが…。
大人の男女の心の機微を繊細に描き、第32回山本周五郎賞を受賞した朝倉かすみの『平場(ひらば)の月』を堺雅人主演、井川遥共演で映画化。中学時代の初恋の相手同士が時を経て再会し、互いの存在に救われる静かな恋愛を丁寧に描いた。『DESTINY鎌倉ものがたり』以来8年ぶりの映画主演となる堺が青砥役を務め、堺とはドラマ『半沢直樹』でも共演した井川が、須藤役を演じた。そのほか中村ゆり、でんでん、吉瀬美智子らが脇を固め、青砥の同級生・江口剛役で大森南朋が出演。中学生時代の青砥と須藤を坂本愛登、一色香澄がみずみずしく演じた。監督は『花束みたいな恋をした』『罪の声』の土井裕泰。脚本は『ある男』の向井康介。星野源が書き下ろした主題歌「いきどまり」が、月のように物語を優しく照らす。




