東野圭吾原作の新たな名作
白鳥とコウモリ

 先ごろ逝去した直木賞作家・東野圭吾。「白夜行」「容疑者Xの献身」など数々のベストセラーで知られる彼が、罪と罰という重厚なテーマに向き合った同名ミステリー小説を、松村北斗(SixTONES)と今田美桜の主演で映画化した。

 東京都内で弁護士・白石健介が刺殺された事件は、容疑者として浮上した倉木達郎が犯行を自供し、解決したはずだった。しかし、容疑者の息子・倉木和真と、被害者の娘・白石美令は、父親の言動に違和感を抱く。出会うはずのなかった二人は、手を取り合いながら、事件に隠された真相を追い始める。

 倉木和真を松村が、白石美令を今田が繊細に演じる。倉木達郎役に三浦友和、白石健介役に中村芝翫、警視庁捜査一課の五代努役に柄本佑、所轄の刑事・中町役に前原滉、小料理屋のおかみ・浅羽洋子役に風吹ジュン、その娘・織恵役に井川遥、美令の母・綾子役に吉田羊が共演。「正欲」「あゝ、荒野」の岸善幸監督がメガホンをとり、「ある男」の向井康介が脚本を手がけた。

 東野圭吾は1985年『放課後』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。「ガリレオ」シリーズや「新参者」「マスカレード」など、その緻密な物語は数多く映画・テレビドラマ化され、俳優陣によって新たな命を吹き込まれてきた。今年7月23日の未明、68歳で逝去したが、映像化された数々の物語は、色あせることなく語り継がれていくはずだ。

 本作もまた、その系譜に連なる一本として、じっくり味わってほしい。