整体と手相鑑定を行っている「おおしまさんち」の家主です。今回、4回にわたりエッセーを執筆させていただくことになりました。よろしくお願い致します。

 エッセーのテーマは、占いです。信じる・信じないは別として、人生において「占いをしたことがない」という人は、いないのではないでしょうか。身近なところではおみくじです。また、血液型・星座・易・タロット等々…数えきれないほど占いは日常生活に組み込まれています。人が占いに求めるものの多くは、未来予測です。「幸せになりたい」。だからこそ、社会が不安定な時に占いが流行するのではないかと思います。そして、現在「予言」「スピリチュアル」ブームでもあります。

 東日本大震災を予言した漫画家の「たつき涼」先生が、2021年に「本当の大災難は2025年7月」と再度予言しました。

 その後、2025年7月5日に地震・津波・隕石(いんせき)の落下などが起こるのではないか…と世界滅亡説をさまざまな方が予言されています。この予言は海外へも拡散され、2025年7月は日本への旅行は避けるべきとも言われているそうです。

 このエッセーが皆さまの目に届いているということは2025年7月の予言は外れたということでしょう。今から約50年前にも予言書が流行しました。昭和世代の人はなじみ深い「ノストラダムスの大予言」です。その当時もオイルショックをきっかけとし紙製品の買い占めなどが起こる世界が不安定な時代でした。「精神世界」と結びつくことでよりブームになりました。この「精神世界」は現在の「スピリチュアル」の源になっているような気がします。

 ノストラダムスの大予言は、「1999年7の月、空から恐怖の大王が降りてくる」というものでした。ですが、この予言も外れ現在に至っています。占い・予言・スピリチュアルの根底にあるものとして、将来の出来事を予測すること、その予測に対し、回避する方法や備えを行うことで不安を解消するツールとなるものではないかと考えます。日本は災害大国です。だからこそ、より不安な予言を信じやすくなってしまうのではないでしょうか。ノストラダムスは医師でもあり、占星術師でもありました。「病は気から」という言葉の通りに心と身体の両方が健康であることが大切であると思います。

 占いは、使い方によっては不安を増長させてしまうかもしれません。健康診断が体の健康を知るツールだとするならば、占いは心を整えるための診断のようなものと捉えていただき、占いを信じる・依存するのではなく、活用するもの「心の処方箋」として捉えていただければと思います。

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