はじめまして! 桐生市宮本町で古道具屋「淡竹89」を営んでいる高井と申します。

 地域の皆さまに愛されている紙面でおしゃべりをさせていただけること、とてもうれしく思います。

 第一回の本日は、私が古道具を好きになった理由や、お店を始めたきっかけなどをお話ししたいと思います。

 と、意気込んではみるものの…。

 好きになったのがいつのころからか、具体的に振り返るのは難しいですね。

 幼少期、和菓子屋だった祖父母が近くに住んでいて店や工場(こうば)が遊び場でした。着物姿でお店に立つ祖母が大好き、工場でもくもくと和菓子を作る祖父を飽きずにながめていました。

 ガラスケースに並ぶ漆でできたお店の名前入りの四角い盆。

 浅い方を上にすると出来たてのお団子が乗り、深い方を上にすると色とりどりの季節のお菓子が乗るのです。

 祖父の手の中でくるくると丸くなったあんこが、細やかな細工を入れられきれいな練り切りになったり、木製の菓子型で干菓子が作られたり、見ていて本当に楽しかった。

 砂糖のたっぷり入った麦茶、あんこの残り、黒砂糖の塊などを祖父が食べ飲みさせてくれるのもうれしかった思い出です。

 祖父が毎日使う道具類は、角が取れゆるりとした丸みを帯び、いつも指の当たるところにはへこみができていました。

 祖母が毎日洗って干しているかや織りの布は、パリッとした新しい時から使うほどにふんわり柔らかくなり良い匂いがして亜麻色に変わっていきました。

 道具って面白いな、と思ったのはこの頃なのかな。

 人の営みで使われるモノは、使って古くなり劣化するだけではなく、使うことで道具として完成することもある。

 そんなふうに感じたのが〝古道具〟を好きになった理由なのかもしれません。

 10代後半には、一人旅で神社仏閣、骨董(こっとう)市を巡るのが趣味になっていました。

 骨董的価値のあるものより、何に使うかわからないような道具や「メガネフキにいいよ~」と言われた柔らかな鹿革の切れ端。

 小さな女の子にかわいがられていただろう古いお人形、男の子の宝物だったかもしれない小さな金属の鍵などなど、そんな我楽多(がらくた)を集めて過ごしてきました。

 我楽多って字のごとく「私が楽しいものいっぱい」の意味だと思っています。

 我楽多いっぱいの淡竹89をオープンしたきっかけは〝着物〟なのですが…。それは次のお話にて。

 次回第二回は〝衣〟、第三回は〝食〟、第四回は〝住〟にまつわる古道具のお話、させていただきたく思います。

 お店での淡竹89店主と同じく、まとまらず話が飛び飛びかと思いますが、お付き合いいただければうれしいです

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