三階御展望室の特別公開

　栃木県営都市公園として公開されている日光市本町の日光田母沢御用邸記念公園で、年末年始の恒例イベント「三階御展望室の特別公開」が行われている。
　日光田母沢御用邸は、日光出身で明治時代の銀行家・小林年保の別邸に、当時、赤坂離宮などに使われていた旧紀州徳川家江戸中屋敷の一部（現在の３階建て部分、数寄屋風の意匠が特徴）を移築し、そのほかの建物は新築される形で、明治32（１８９９）年に大正天皇（当時皇太子）の静養地として造営された。その後、小規模な増改築を経て、大正天皇の即位後、大正７（１９１８）年から大規模な増改築が行われ、大正10年に現在の姿となった。
　三階御展望室の特別公開は、御用邸が２００３年12月に国の重要文化財に指定されたのを記念して毎年この時期に期間限定で行われているもので、御展望室からは造園から１７０年以上が経過した現在でも見事に往時の姿をとどめる庭園が一望できるほか、木造建築物１棟の床面積としては国内最大規模の見事な屋根の連なりも間近に見ることができる。
　公開期間は31日まで（火曜休み）。開園時間は午前９時〜午後４時半。入園料は大人６００円、小・中学生３００円。
場所は東武日光駅からバスで約６分。車は日光宇都宮道路日光インターチェンジから約４㌔。写真は以前の公開時の様子。
問い合わせは、同公園管理事務所（☎０２８８・53・６７６７）へ。