桐生整形外科病院
細川 高史(ほどかわ・たかふみ)先生

1978年生まれ。47歳。
群馬大学医学部を卒業後、勤務医として県内をはじめとする病院で整形外科医として従事。2025年4月から桐生整形外科病院に入職しました。現場での治療にあたりながらも最新の治療法などを学び、国内外の学会で発表したり、英語論文を書いているそうです。日本整形外科学会専門医。日本手外科学会専門医/指導医。趣味は色鉛筆画。

手外科とは? ――“手の不調”に寄り添う専門医

「手外科の医師」というと聞きなじみがありませんが、専門の研修を経て試験に合格した日本手外科学会に所属する専門医です。群馬県内では現在、16人の手外科専門医医師がいます。桐生整形外科病院の細川高史先生もその一人で、桐生市では唯一の専門医です。

 細川先生は群馬大学医学部を卒業後、勤務医として県内をはじめとする病院で整形外科医として従事。今年4月から桐生整形外科病院に入職しました。現場での治療にあたりながらも最新の治療法などを学び、国内外の学会で発表したり、英語論文を書いているそうです。

その痛み、更年期が原因かも?──女性特有の「メノポハンド」 

 手外科医は、肘から手指までの骨折、脱臼、切創、挫滅創などの外傷、腱鞘炎、テニス肘などの腱の障害、へバーデン結節や母指CM関節症などの変形性関節症、手根管症候群などの末梢神経障害、先天性の障害や関節リウマチによる手指変形などを治療します。

「腰や膝だと動けなくなるのですぐに来院されますが、手の治療って、我慢したりして割と後回しにされがちなんですよね」と細川先生。

 手外科の領域で今トレンドなのは、テレビでも取り上げられた「メノポハンド」。メノポーズ(閉経)+ハンド(手)の造語で、閉経後の女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって生じる手の疾患の総称です。ばね指(指の痛み、ひっかかり)、ヘバーデン結節(指の第1関節の痛み、変形)、ブシャール結節(指の第2関節の痛み、変形)、手根管症候群(親指から中指のしびれ)、ドケルバン病(手首の親指側の腱鞘炎)のほか、母指CM関節症もその一つといわれています。

 中高年の女性の体の内部的な変化によって起こる疾患で、かつては原因不明と扱われがちでしたが、更年期症状の一つであることが解明され、投薬やリハビリなどで治療することができます。

整形外科医の“もう一つの手”──色鉛筆画の上前も一流

 細川先生が医師を志したのは祖父の影響が大きかったそうです。数ある分野の中から整形外科を選んだのは「手を使って細かいことをするのが好きだったから」と言います。

 「手を使った細かいことって何ですか?」と尋ねると、先生は照れながら、スマホを取り出し、自身の描いた色鉛筆画を見せてくれました。猫や手術の絵はさながら写真を見ているかのよう精緻なタッチで、それでいて温かみを感じさせる仕上がりです。

「将来的には患者さんの説明に使えたらいいなと思って描いたものもあります。詳細な説明をしたいものの、生々しい写真で治療の説明をするより、絵の方が不安にならないかなと思いまして…」と患者思いの一面をのぞかせます。

先生の描いた色鉛筆画(1)
先生の描いた色鉛筆画(2)

 手は人間の暮らしに密接で、「つまむ」、「握る」「触る」などの生活のありとあらゆるシーンで活躍する器官です。「だからこそ、後回しにしないで、しっかり治療してほしいですね」 (細川先生)。同院では手の外科は細川先生含め2人の医師が手の治療を行っています。

 いままで放置していた手のしびれや痛みがある人は重くなる前に診療してみるのも「手」かもしれません。

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