両毛エリアにお住まいなら、1度は訪れたことがあると言っても過言ではない桐生が岡動物園。近くて入園無料でとなりにはこれまた入園無料の遊園地。子育て中のご家族なら何度でも行きたくなりますよね。今週は子どもから大人まで楽しめる、桐生が岡動物園の魅力をたっぷりお届けします♪
未来へはばたけ 山田製作所 桐生が岡動物園
桐生が岡動物園ってどんなところ?
吾妻山のふもとに自然の丘陵を利用して造られた、100年以上の歴史を持つ「桐生が岡公園」内にある動物園です。同公園には同じく入園無料の遊園地もあり、また桜やツツジなどの花の名所としても知られていて、世代を超えて親しまれています。
動物園は昭和28(1953)年4月1日、県内唯一の公立動物園として桐生市が開園。2025年4月1日現在、動物舎・放育場・水族館などに106種、433点の動物を飼育しています。
桐生が岡動物園の魅力再発見!
十数年ぶりに同園を訪れたリポーター。駐車場から北門へと歩きながら、その変わらないたたずまいに懐かしさと期待が込み上がりわくわく♪
園内に入りペンギン、フラミンゴ、ライオン、マントヒヒなどを見学しながら道を下っていくと2階建てのオシャレな建物が。ここは確かアジアゾウのイズミがいた場所。今は、イズミに負けないくらいかわいくておちゃめなレッサーパンダ4頭が暮らしています。レッサーパンダ舎の南にあるのは新カピバラ舎。ガラス越しに見た新しい仲間2頭はのんびりとくつろいでいて幸せそう♡
次は階段を下りサル山へ。すべり台やタイヤなどで遊ぶ元気いっぱいのサルたちは見ていて飽きません。他にも、動物園でしか見られない生きものから身近な生きものまで、緑多い園内をハイキング気分で歩くのはとても楽しい。
丹羽泰史園長に桐生が岡動物園の魅力を聞くと、「1番は入園無料なこと。水族館があるのもめずらしいと思います」。そう、南門近くには水族館があるのです! 私も来るたびにワニ見たさに入ります。いつも生きているのかな?と不安になるくらい動かないけど(笑)。
そして南門先の広場では、昭和13年にアメリカで製造されたプロペラ機や陸上自衛隊で活躍したヘリコプターを見学できます。昭和26年に桐生市の平和と産業復興を祈念する市民の象徴として建立された女神像も必見です。
飼育員さんに聞く 担当動物のチャームポイント♪
うるうるの瞳が♡ アミメキリン
飼育員の石田さんとキリン舎の裏で話をしていると、ひょっこりと姿を見せたルリカちゃん(7歳メス)。「少し緊張気味ですね。草食動物は臆病なんです」と石田さん。それでも若いルリカちゃんは好奇心が勝り、「知らない声の主を確認に来たのかも」と。
注目ポイントは長くて黒っぽい舌とうるうるの瞳。40㌢くらいある長い舌を葉にからめて効率よく高所の葉を摘み取ります。舌先の色が黒っぽいのは紫外線から保護するためといわれています。
涙目も同様で、アフリカが生息地のキリンは目が乾燥しないよう、常に涙があふれている状態だそうです。
膨らんだ頬袋に注目! ニホンザル
サル山には現在、オス14頭メス34頭、計48頭のニホンザルがいます。飼育員の飛弾(ひだ)さんに「ボスザルはどこですか?」と聞いたところ、「私たちはナンバーワンとかα(アルファ)オスと呼びます。順位が高い個体は優先的に甘いエサを食べたりメスと交尾したりできるだけなので」。
なるほど、人間社会でいうところのボスってわけじゃないのですね。順位の低い個体はエサを取られる可能性が高いので、頬袋にため込む、周りの目を盗んで逃げながら食べるなどの工夫をするそう。
「エサ(ペレット)は朝夕の2回、野菜は正午前にまくので、頬袋いっぱいにエサをためた様子を見てほしいです」
癒やしだけじゃない意外な一面も! カピバラ
昨年9月に仲間入りしたプーアル(慎重派のメス2歳)とキナコ(天真らんまんなメス1歳)。新カピバラ舎でのんびりと過ごす2頭に「癒やされる♡」という多くの声が。「屋外展示場でも通常ボーっとしていますが走ると速いです(時速50㌔のときも!)。手足に水かきがあって泳ぎも得意」と菊池飼育員さん。カピバラはアマゾン川流域などに生息する世界最大のネズミの仲間。敵から自分のにおいを隠すため水中で排せつするそう。
菊池さんに一番かわいいと思う行動を聞くと、「伸び続ける前歯を削るために木をゴリゴリかじっている姿」と教えてくれました。
癒マイペースで木登りが得意 レッサーパンダ
フラン(メス4歳)、ライム(オス10歳)、タオタオ(メス6歳)に加え昨年、かずのこ(オス3歳)が仲間入り。大人気のレッサーパンダは実は絶滅の危機にあり、同園でも繁殖に力を入れています。
「単独で行動する動物なので繫殖期に同居させる際は注意深く見守ります」と担当飼育員の齊賀さん。縄張り意識が強く、フランとライムのときはちょっとした闘争もあったそう。
取材時はみんなお昼寝中。「朝夕に動いて昼は寝ていることが多いですね」。お食事タイムに来た人はラッキー♪ 早食い防止用に網のボウルに入れられたリンゴを器用に食べる姿や、探索行動促進のために隠されたエサを探すかわいい姿が見られるかも。
未来へはばたけ
山田製作所 桐生が岡動物園
桐生市宮本町3—8—13
0277・22・4442
9時~16時半、主に火曜休園。詳細は公式ホームページを参照ください。
https://www.city.kiryu.lg.jp/zoo/