年を取ると一年が早いといいますが、本当に早い~。『巳(み)年』にちなんで「ジャパンスネークセンター」におじゃましたのに次は『午(うま)』! それなら馬とふれあおう♪という単純な理由で林牧場群馬県馬事公苑へ乗馬体験に行ってきました!

群馬県馬事公苑とは

 前橋市にある入会金不要の県立の乗馬施設です。1983年の「あかぎ国体」跡地を整備し、1986年4月に開園しました。広い馬場や室内練習場、厩舎(きゅうしゃ)など、乗馬競技にも対応できる設備が整っています。また、馬術大会の入賞者などベテランインストラクターが多数いますので、乗馬の初心者から上級者までレベルに合わせ対応できます。

 「あかぎ国体」から46年。令和11年に開催される「国民スポーツ大会(旧国体)」では乗馬競技の会場となる予定です。

乗馬体験の服装

 長ズボン(ダボダボしていないもの)と靴下着用。スカートはNGです。多少汚れても問題ない、動きやすい服装で参加するようにしましょう。

準備するもの

 滑り止めのある軍手やグローブなど手を保護するもの。忘れても施設内で販売しています。

 ブーツとヘルメットは無料貸し出ししています。また、安全ベストは有料で貸し出ししています。

ブーツのレンタル場

気を付けることは

 馬は臆病な動物なので、大きな声や急な激しい動き(走り回るなど)で馬を驚かせる行動は控えましょう。初めて利用する方は、インストラクターの指示があってから馬に触れるようにしてください。

 また、普段使わない筋肉を使うため、体験前にストレッチを行うことでケガのリスクを減らせます。

乗馬はしなくても…

 群馬県馬事公苑は入場無料です。乗馬をしなくても馬のかわいさや美しさを間近で見たり、スタッフが馬の世話をしている様子を見学できます。馬場をさっそうと走る姿は本当にかっこいいですよ。

 また、3歳からはポニーの引き馬体験ができます。予約不要で、馬場を一周(500円/中学生以上800円)しながら記念撮影もできます。

来年は午年

 えとにちなんで年明けから1月15日までの間に乗馬レッスンを受けた方におみくじ付きの陶器の馬キーホルダーをプレゼントします。


初めての乗馬体験 まずは、ごあいさつ

 こちらにいる約40頭の馬の多くは競走馬を引退した馬たちです。馬もそれぞれ性格が違い、個性があるそうです。今回、騎乗するティアップゼウス君(通称ゼウス君)はおとなしく人懐っこい性格なのだそう。インストラクターの鹿沼さんに「眉間のあたりをなでてください」と促され、ごあいさつ。思っていた以上に大きい顔。大きい目。でも本当におとなしくてかわいらしい。馬はコミュ力が高く感情は耳にでるそう。通常前を向いていますが、周囲を探っているときは横に、怒っていたり警戒しているときは後ろに下げます。

 ゼウス君とコミュニケーションをとっている間に鹿沼さんがさくさくと馬装を整え準備完了。手綱を受け取り、馬の左側に立って進行方向を向き、馬の口の横あたりで手綱を持って馬場へ先導します。50代後半にして初めての乗馬体験。若干緊張気味です。

いよいよ騎乗

 いよいよ騎乗。高い。怖い。シートベルトが欲しい…。でも、なんだか気持ちいい〜!

 両足で腹をぎゅっと押すようにしてスタート。ゼウス君は初心者を乗せるベテランなのでつたない指示の合図でもスムーズに動いてくれます。「お尻に体重乗せて」「姿勢よく」などアドバイスがきます。想像以上に操縦している感アリ。手綱を引くと止まります。右へ左へ止まるを常歩(なみあし)で十分に繰り返し、次は速歩(はやあし)です。

 ちなみに常歩は馬が最もゆっくりと歩く歩行のことで、速歩はジョギングのような歩行のことです。ぽっくりぽっくり歩いていたのがちょっとパッカパッカになる感じ…伝わるかな? ゆっくりめのパッカパッカになるだけで体にくる振動はかなり大きくなります。お尻が浮き上がって、バランスを崩しそうになり、内ももに力が入りますが、馬に合わせ上下する感覚はとても楽しく、気持ちよかったです。身体もポカポカしてきました。乗馬には癒やし効果や体幹を鍛えて姿勢がよくなる効果があるそうで、減量や体力づくりにも効果的なのだそう。

 隣では上級者が気持ちよさそうに駈足(かけあし)をしていました。「あんな風に乗れたらどれほど気持ち良いのだろうー」とうらやましく思いました。

 約45分の乗馬体験を終え、乗せてくれたゼウス君にお水を与えます。馬具を外し、お手入れをして、1時間程度で終了。料金は5500円(高校生以下4500円)です。体験可能な年齢は小学3年生〜70歳までとなっています。

 取材日にレッスンを受けていた74歳の男性は、70歳で初めて乗馬体験し、どハマり中。姿勢がよく、とてもお若く見えました。本当に年齢関係なくチャレンジできるスポーツなのですね。

理事長に聞きました

 駈足できるようになるにはどのくらいかかるのでしょうか。理事長の石田興平さんに聞きました。

 「騎乗歴30回ほどで駈足に進める程度になります。運動神経は良いに越したことはないけど大事なのはリズム感。馬に合わせて上下する一体感をつかむことが大切です」

 乗馬の魅力については「馬も生き物なのでそれぞれ性格も違うし、同じ馬でも機嫌などで変わってきます。人との相性もあります。様子を見ながら合わせていく。奥が深いんですよ」とのこと。

 こちらの施設では動物好きで健康のための体づくりを目的としている40代から50代の利用者さんが多いそうです。ほかにも大会出場のための練習や小学5年生から高校生までの「乗馬少年団」の入団者などスキルも年代も幅広い人たちが利用しています。

【取材協力】

林牧場群馬県馬事公苑
前橋市富士見町小暮2425
027・288・7002

入場無料/8時半〜17時15分(乗馬体験は要予約・ポニー引き馬受け付けは9時〜16時)/毎週火曜日休園(祝日の場合は翌平日)、12月29日〜1月3日


巳年も終わり

 ということで、ジャパンスネークセンターからお知らせ。来年1月1日〜4日は「お正月白蛇まつり」を開催します。お正月限定の白蛇展示や白い蛇とのふれあいのほか、 日本の白蛇の抜け殻を入れた「白蛇御守り」も限定販売します。巳年が終わっても遊びにでかけてくださいね。

 ちなみに3月から上野の国立科学博物館で「危険生物展」が始まります。同センターの4㍍を超えるニシキヘビの剥製や骨格標本、ブラックマンバなどの標本も展示されます。

【取材協力】

ジャパンスネークセンター
太田市藪塚町3318
0277・78・5193

入園料大人1000円・子供(4歳以上小学生まで)500円/毎週金曜日休園(多客期除く)/9時〜17時(11月〜2月は16時半まで)