過去の桐生タイムス紙面から、気になる記事を紹介する「わたらせさん、時をかける」。
今回は、2001年5月31日桐生タイムス紙面から「時をかける」!
今ではすっかり地域の風景にとけ込んだ「浅川大橋」。その渡り初めが行われたのは、2001年5月30日のことでした。
場所は、大間々町(現みどり市)の浅原地区と高津戸地区を結ぶ小平川の上。当日は橋の完成を祝う記念式典が行われ、大勢の関係者が出席。三世代家族を先頭に、渡り初めが行われました。
この模様は、翌日の31日付の『桐生タイムス』紙面でも取り上げられ、「完成した浅川大橋を渡り初めする関係者たち」という写真とともに紹介されています。
この橋は、地域の交通と暮らしを支えるインフラとして、平成10(1998)年に着工。総工費約8億7千万円をかけて、2001年3月末に完成しました。国・県・町が連携して整備を進めた、中山間地域の重要な架け橋です。
構造には、高速道路などでも使用される「鋼頬杖(こうほおづえ)ラーメン橋」を採用。橋の長さは114㍍、幅は10㍍(車道6・75㍍・歩道2㍍)。車も人も行き交える、ゆとりある造りとなっています。
橋の名前「浅川大橋」は、浅原字寅久保(右岸)と高津戸字川面(左岸)、両岸の地名から一字ずつ取って命名されました。
あれから約四半世紀。浅川大橋は、地域の日常を支えながら、人々の記憶にも静かに寄り添ってきました。あの日、渡り初めに立ち会った方々の胸には、今もあの光景が残っているのではないでしょうか。