大切な人を亡くした者たちの愛と再生の物語
君の忘れ方 HOW TO FORGET YOU

 大切な人を亡くして悲嘆を抱えている人に寄り添う「グリーフケア」を通じて、婚約者を亡くした主人公の青年が再生していく姿を描いたヒューマンドラマ。

 主人公・昂を演じるのは、若手実力派俳優の中で圧倒的な存在感を放つ坂東龍汰。本作で初の映画単独主演を飾る。亡くなった恋人役には、映画や舞台などで幅広い活躍をみせる西野七瀬、昂の母を南果歩が演じるほか、津田寛治、岡田義徳、風間杜夫らベテラン勢が脇を固める。監督・脚本は「神さまの轍 check point of the life」の作道雄。

 放送作家の森下昴(坂東龍汰)は付き合って3年がたつ恋人・柏原美紀(西野七瀬)と結婚間近。しかし、突然の事故で彼女を失ってしまう。昴はぼうぜん自失の日々を過ごし、そんな息子を見かねた母・洋子(南果歩)は実家のある飛騨に昴を呼び戻す。洋子も昴が7歳の頃に夫が急死し、悲嘆に暮れる日々を送っていたが、久しぶりに会った彼女は英気を取り戻していた。母の姿を見た昂はきっかけさえあれば人は立ち直れるのではないかと考え始め、「グリーフケア」という概念と出合い「つきあかりの会」に参加するがうまく悲しみと向き合うことができない。

 そんな昴は同会の異端児・池内武彦(岡田義徳)から寂しくなったとき、亡き人の幽霊を召喚する方法があることを聞かされる。「思い出し方がわかった時、君をちゃんと忘れることができる」。昴が経験する不思議な出来事の数々。そして切なくもいとしい、追憶の日々とは―。