こんにちは。前回に引き続き2回目の寄稿になります、橋本です。今回は、みどり市あずまに移住し、ここでの食生活について。

 移住してからというもの運良くご近所の方々に恵まれて、しょっちゅう野菜や果物なんかを頂きます。仕事から帰ったら玄関の前にどさっと置いてあるので、たまにどなたからのプレゼントか分からないときも多々あります(この場を借りていつもありがとうございます)。都内にいた頃なんかは自営業で毎日忙しく、自炊なんてはるかかなたのどこ吹く風…でしたが、これを機にせっかくなので自分で調理してみることに。そしたら気づく、取れたての野菜のなんとおいしいことか。口の中で広がっていく香りだったり味の濃さ、余韻、驚きすぎて「ええ、、今まで食べてたの何だったの…」というのが自分の第一声。

 調べてみると、肉や魚といったタンパク・脂質系は少し分解が進んだ方がうま味が出る場合が多いので数日たってもおいしさは継続されるようですが、野菜はうま味も栄養素も取れたてが一番。さらに、直売所を除き流通に乗ってしまうと店頭に出るまで1~3日かかるとのこと。なるほど、野菜は取れたてがピークなんだ、産地に近いって食に対する幸福度も健康値も上がるんだなと、こっちに来て思わぬ経験を積むことになりました。

 それからはというと、さまざまな調理器具を購入しては試したり、身の丈に合わず高価な包丁を購入してみたり、料理に関する本を買いあさったり、実際に作っている所にお邪魔してみたりと、食べ物に対する向き合い方にも考えるようになりました。そんな中で地域の方々から聞いた「この星で生きていく以上、大なり小なり命を頂くことからは逃れることはできない」という言葉は、僕の中で予想外にも多大なる影響を受けた一言にもなります。

 この食べ物、どうやって作られたんだろ? これ作ってた人、見た瞬間においしいのとおいしくないの判断してたけど何で判断してたんだろ? これ、どうやったら全力でおいしく食べることができるんだろ? こんなことを踏まえながらいただくのが食べ物に対する感謝なんだろうなと。まさか自分が料理にハマるとは。思いもよらぬ経験をさせていただいている田舎生活です!

 

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