
整体と手相鑑定を行っている「おおしまさんち」の家主です。猛暑や豪雨による気候変動を感じる今日この頃、体調を崩す方も多い季節になりました。昔は、エアコンがない家も多かったような気がします。近年では、北海道でさえエアコンの普及率が上昇しているとのことです。
野良猫にとっても厳しい季節です。車の下で涼んでいる猫や、軒下で雨宿りしている猫を見かけます。「おおしまさんち」には看板犬「太郎と次郎」がいるのですが昨年の秋までは「桃」という猫もいました。今回は、桃についてつづってみたいと思います。
桃は、7年前に保護しました。桃を見つけたのは散歩中の太郎と次郎です。桃は犬が好きな猫で、太郎と次郎に自ら寄ってきて挨拶をしにくる猫でした。わが家の一員となった桃ですが、栄養状態が明らかに悪く、病院でFIVキャリアと診断されました。いわゆる猫エイズで、免疫不全の病気です。人間や他の動物に感染することはなく猫間のみで感染します。当初1.5㌔しかなく、推定2〜3カ月にしか見えない猫でした。先生からは、永久歯が生えそろっているので少なくとも生後半年は過ぎているとのこと。さらに、当初は足を引きずってうまく歩けませんでした。原因は先天的にアキレス腱(けん)が弱いことが分かりました。そこで私は理学療法士の知識を生かし、リハビリを開始しました。アキレス腱は爪先立ちをする時に使う筋肉の一部なので「爪先立ちをすれば鍛えられるのでは?」と考えました。猫じゃらしを使い、遊びながら爪先立ちやジャンプを誘導しました。すると、数カ月で普通に歩けるようになったのです。
そんな桃は、1〜2年は病気がちでしたが、みるみる元気になり5㌔となりました。太郎と次郎と追いかけっこをするまでになったのです。ですが昨年秋、腎機能の低下と黄疸(おうだん)症状がでて虹の橋を渡りました。FIVの影響が大きいとのことです。悩みましたが最後は、延命治療はしませんでした。何もしなければ数日とも言われたのですが、なんと2週間近く頑張りました。最後まで自分で排せつし、お水を飲んで住み慣れた家でみとることができました。枯れるように…とはこのことなのだと、生き抜くことの大切さを桃から教えられました。
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