大祥山 長林寺(足利市)

本堂

 桐生市街地から車で約40分。足利織姫神社の北に位置する、曹洞宗大祥山長林寺。ここは足利領主長尾景人によって文安5(1448)年に創建されたもので、足利長尾氏の歴代墓所となっています。北条側であった足利長尾氏は豊臣秀吉に敗れ、六代目長尾顕長は常陸国(茨城県)佐竹氏預かりとなり、住職も移り足利での歴史は一度途切れます。

 元和元(1615)年、現在の地に再建されますが、その後火災で伽藍(がらん)のほとんどを失い、現在の本堂は昭和4(1929)年、小林福太郎氏により設計されました。当時としては珍しい鉄筋コンクリートによる中国禅宗様式建築で、国登録有形文化財になっています。

山門・地蔵菩薩

 駐車場から足利市指定文化財でもある山門へ向かうと、六体の石像地蔵菩薩が迎えてくれます。

 山門をくぐると正面に本堂、左手へ進むと足利市の草雲美術館に作品が展示されている南画家・田崎草雲の墓所があります。田崎草雲は足利学校にある古書の散逸を防ぐといった文化財保護にも尽力した人でもあります。その奥には足利長尾氏の墓所があります。

田崎草雲墓所
足利長尾氏墓所

 境内には足利七福神めぐりのひとつ「福禄寿」も祭られており、また、足利市指定文化財の大日如来像もあります。

福禄寿
大日如来像

 本堂に入ると、明るいデザインの天井に魅了されます。本尊は聖観音菩薩。ご朱印は、白金住職がその場で丁寧に書いてくださりました。

本尊

 また、本堂では参禅会も行われていますので、興味ある方は問い合わせを。

ご朱印

【情報】

住所/足利市西宮町2884
電話/☎0284・21・5636(住職/白金法文さん)