大日山 中台寺(伊勢崎市)

桐生市街地から車で約40分。桐生伊勢崎線を伊勢崎方面に進むと、JR伊勢崎駅からほど近い場所に天台宗・大日山中台寺があります。
駐車場に車を止めるとまず目に入るのが、愛嬌(あいきょう)たっぷりのたぬきの置物たちです。昔、たぬきがお寺にすみ着いていたずらをしたため、館林の茂林寺へ行かせたという昔話も伝わっています。境内には紙芝居や、それを見た児童たちの絵もたくさん飾られています。




中台寺は寛元2(1244)年に開かれました。場所は現在地より東側、粕川近くの昭和町・天増寺付近にあったと伝えられています。慶長6(1601)年に現在地へ移り、伊勢崎陣屋の鬼門よけを務める寺院として親しまれてきました。さらに享保12(1727)年には鐘楼堂が建てられ、江戸時代を通じて町に時刻を知らせる役割を果たしました。


その後、鐘は大正天皇の即位記念として「町中に鐘の音が響くように」と、現在の北小学校前にある鐘楼へ移されました。残念ながら中台寺の鐘楼堂や庫裏は昭和20(1945)年8月の空襲で焼失しています。
ご朱印はお願いすれば書いていただけるとのこと。境内には、疫病退散の「角大師(つのだいし)」のお守りやステッカーもあります。角大師とは、魔を払うとされる慈恵大師・良源(元三大師)の変化身で、平安時代に疫病が流行した折、良源が現れた疫病神を退け、その姿を弟子に写させたのが由来です。この札を戸口に貼ると、疫病や厄災が寄り付かないといわれています。詳しいお話は、ぜひ須藤住職にお尋ねください。


住所/伊勢崎市大手町5-24
電話/☎0270・25・7460(住職/須藤晃俊さん)



