世界の競技人口は2000万人以上—「ドリブルをしないバスケットボール」とも称されるネットボール。そのアジアユース選手権が6月末、韓国で開催される。日本代表「ヤングつばきJAPAN」に選出されたのは、共愛学園前橋国際大学2年生の筑井美唯子さん。大学で出合ったマイナースポーツに夢中になり、今や世界を舞台に挑戦する彼女に話を聞いた。
(2025年5月30日付「みんなの学校新聞」記事から)
“ちょっとマイナー”に引かれて ネットボール日本代表に選出
共愛学園前橋国際大学2年・筑井美唯子さん
ネットボールアジアユース選手権大会出場のため、学生選手の渡航費・宿泊費を求めるクラウドファンディングサイトから引用(https://camp-fire.jp/projects/845046/view)(写真提供/新田暁高校)
6月27日~7月4日、韓国・全州市でアジア12カ国のチームが出場する「第13回アジアユースネットボール選手権大会」が開催される。
日本代表チームとして派遣されるのは「ヤングつばきJAPAN」。21歳以下の選手で構成された12人の一人に選ばれたのが、共愛学園前橋国際大学2年生の筑井美唯子さんだ。GA(ゴールアタック)と呼ばれる花形ポジションで出場する。
ネットボールは1890年代に女性向けのバスケットボールとしてイギリスで誕生した。「マイナースポーツですが、世界の競技人口は2000万人もいるんです」と筑井さん。日本では1990年に、生涯スポーツを専門とする神山雄一郎さん(元群馬県立女子大学教授)が紹介し、2012年からは全日本選手権大会が開催されている。「ドリブルをしないバスケットボールをイメージすると分かりやすいかもしれませんね」と筑井さんは説明する。
筑井さんがネットボールに出会ったのは大学に入ってから。同級生に誘われ、同大ネットボール同好会「MIC’s Netball Team」を見学したのがきっかけだ。「ちょっとマイナーなところにひかれたんです」と筑井さんは笑う。
小・中学校時代はバスケットボールに明け暮れた。ネットボールはバスケットの〝姉妹スポーツ〟なので、その経験も生かせるかもしれないと思ったそうだ。
筑井さんは、桐生高校が男女共学化した2021年に入学した「共学化1期生」でもある。現在は大学の児童教育コースで学び、将来は小学校の教師を目指している。
「保育士として働く母の姿を身近で見ていて、子どもに関わる仕事に漠然と憧れていました。そんなとき、小学4年生の担任の先生がとてもすてきな先生で、小学校の先生になりたいと強く思うようになったんです」
現在は全国各地の代表メンバーと定期的に集まり、大会に向けた練習に励んでいる。
「日本はまだ強豪国には届かないので、Cup Division(上位6カ国)ではなく、Plate Divisionというカテゴリーに出場しますが、その中でトップを狙いたいですね」と意気込みを語る。
ネットボール日本代表に選出された
前橋国際大2年の筑井さん(同大学で)
ユースチームの多くは学生で構成されており、渡航費や宿泊費の自己負担が大きな課題となっている。そのため、代表チームではクラウドファンディングを立ち上げ、学生選手の活動費への支援を呼びかけている。
(編集部)
本記事は「みんなの学校新聞」で読むことができます
https://np-schools.com/news/14009
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