トニー・レオン×アンディ・ラウ
ゴールドフィンガー 巨大金融詐欺事件

 イギリスによる植民地支配の終息が近づいた1980年代の香港。海外でビジネスに失敗し、身ひとつで香港にやってきた野心家のチン・ヤッイン(トニー・レオン)は、悪質な違法取引を通じて香港に足場を築く。チンは80年代株式市場ブームの波に乗り、無一文から資産100億ドルの嘉文世紀グループを立ち上げ、一躍時代の花形となる。そんなチンの陰謀に狙いを定めた汚職対策独立委員会(ICAC)のエリート捜査官ラウ・カイユン(アンディ・ラウ)は、15年間の時間をかけ、粘り強くチンの捜査を進めていた。

 人命も価値を失うほどの大金が動く、マネーゲームの代償を負うのは果たして誰なのか。そしてチンとラウの駆け引きの行方はいかに—。

 トニー・レオンとアンディ・ラウが『インファナル・アフェア』シリーズ以来、およそ20年ぶりに共演した新たなる代表作。1980年代の香港バブル経済時代を舞台に巨額の金融詐欺事件を描いた。すご腕詐欺師チン・ヤッイン役をトニー・レオンが、執念の捜査官ラウ・カイユン役をアンディ・ラウがそれぞれ演じる。監督、脚本を『インファナル・アフェア』3部作の脚本を手がけたフェリックス・チョンが務めた。本作は香港で興行ランキング5週連続1位となるなど大ヒットを記録し、香港のアカデミー賞といわれる第42回香港電影金像奨で12部門にノミネートされ、トニー・レオンの主演男優賞など6部門を受賞した。