
桐生市宮本町で古道具屋「淡竹89」を営んでいる高井と申します。
私の思う「古道具のロマン」。3回目の今日は食にまつわるお話をさせてくださいね。
といっても、私のお店では食品は扱わないので食器のお話です。
食器の素材といえばガラス、陶器、磁器、漆、などいろいろありますね。お盆などの食卓周りなら竹製や天然木もあります。
昭和レトロなものではプラスチックもかわいい。
透明なもの、キラキラしたものが好きなのでガラスが大好きです。
特に気泡入りのもの。意図して気泡を入れた工芸ガラスは海の煌(きら)めきを連想してワクワクします。
レトロガラスは製作技術の未熟さ、ガラスの質などにより偶然入る細かな気泡。
カオスで埃(ほこり)のようにも見え、ガラスなのに温かみを感じる煌(きら)めき。
桐生に住むようになって知った「かざはな」に似ているなと思ったりします。
オープンした当初はガラスばかりのお店でしたが、最近は陶磁器も増えてきました。
ガラスは古代硝子など特殊なものを除き、作られた時から煌めきが変わらないですよね。
どんなに汚れていても、丁寧にお掃除すれば輝きが戻る、不変の美しさだと思います。
対して、陶磁器は時を経て貫入(使うのに差し支えのない細かなヒビ割れ)が自然に入り、さらに使うことでそのヒビに色が入り景色になることがある。
欠けたり割れたりした箇所を〝金継ぎ〟することもあり、使って育てることができる。
いわば、うつろう美しさなのだとお客様から教わり、陶磁器も大好きになりました。
店主はお店の品物についてなんでも知っているというのが理想ではありますが、なにせ品数の多いお店。
ジャンルにより私よりずっと詳しい専門家・コレクター的なお客様もご来店くださいます。
そういう時は着物でも器類でも古道具でも、どんどん質問して教えていただくことにしています。
お話を聞く時間はとても楽しいですし、私を通じて次のお客様に魅力をお伝えすることができますから!
古道具の器たち、素材や時代、作られた場所が違っても不思議と統一感があります。
折敷(おしき=ランチョンマットのように使うお盆)や籠、重箱などにお気に入りの小皿・小鉢を並べ、食材を盛り付けてはいかがでしょう。
いつもの食材、買ってきたお総菜もごちそうになる「大人のおままごと」。
食を楽しむ食器のロマン、長々失礼しました。
次回最終回は住にまつわるお話をさせていただきますね。



